マセラティ ベタつき修理に挑戦 STICKY PARTS-Maserati
- 2012年04月09日
- プラスチックリペア
先日、マセラティ ベタつき修理に挑戦しました。その時の画像を撮っておいたのでUPします。
TOPの画像(液晶周りスイッチ類)につづき、↑のスイッチ類、それとエアコン操作パネル、
どちらのボタンもベタつき、しかもベタつきを取ると文字まで消えてしまうという...
今回、初となる作業のため1からの制作となり、
仕上がるまで結構お待たせしてしまいました。(すいません)
まず、こういった修理の場合データー作製から始めるのですが...
既に文字が見えない箇所がありまして...
この様な場合は同じ車種で綺麗な状態の物を探しそこからデータを作製します。
お世話になっている業者さんへ色々協力してもらうも、なかなか綺麗な状態の車に出会えず、
入庫がある度に「今回の車はベタつきがもっと酷かったです」なんて...
でやっと出会えた↓
ここから~ ボタン1つ1つの写真撮影が始まります。
液晶周り25個 エアコン操作パネル2個 スイッチ類7個、 合計34個 (^^)
そして、更にここから、スイッチ1つづつ、校正作業に入っていきます。
今回作ったデータをまとめてみました↓
と、ここまでが初めての修理の場合にはどうしても時間がかかってしまうところ。
しかし、ここから、そこそこ時間が読める作業です。
分解、剥離、塗りの作業を繰り返し行い、
オリジナル仕上げと同じような工程でボタンを均一に仕上げていきます。
剥離前の様子↓
剥離後↓
塗装時の様子↓
オリジナルの塗装は機械作業ですが、修理では手作業です。
こちらが仕上がったボタンです↓
ここから組み付け作業に入ります↓
前回のフェラーリ同様、マセラティのスイッチも手の込んだ綺麗な作りになっており感激。
大変だったことといえば、全てと言っていいほど殆どのスイッチが高さや傾斜角度が違うので
やはり1つ1つに時間をかけながら制作していったというところ。
しかし、手の込んだ部品を扱うと本当に勉強になります。パーツが高い理由もちょっと納得。
今回、校正作業はもちろんミクロ単位で制作をするのですが、ボタンの制作作業の時も
眼の構造を計算し、ミクロ単位でデザインの角度や位置決めをしたりしました。
修理しながら製造時の感覚を想像する。これが楽しくてたまらないんです。
で、余談なんですが、、、
オブラートを作る工場にいる方は、機械でまわってくる乾燥したオブラートの厚みを指で挟み計測、
指の感覚でオブラートの元となる原料の粘度を調節しているんだとか...。
感覚の話ワクワクしません? こういう話を聞くと、私ももっと頑張ろうと思うのです。
他にも時計修理屋さんの感覚なんてどれだけ凄いのでしょうかね。興味あります。
まあ、これ以上感覚の話を続けると主観的になってしまうので、、、
これはクレバートリックの感覚物語にしまっておきます。
さて、1つ1つ動きを確認しながら組み付けていきます↓
組み付け完成後の様子です↓
このような感じで仕上がります。
最初の状態↓
校正に使用した他のパーツ↓
修理した後 ↓
その他の修理後の画像です↓
このような形で透過照明のスイッチも修理が出来るようになりました。
おそらく車種問わず修理が可能だと思います。