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特集|トゥアレグ内装カスタム

トゥアレグ内装カスタム

トゥアレグ内装カスタム

Volkswagen Touarg V8
  • 作業内容
    シート / ルーフライナーのカスタム
  • 車種
    VW トゥアレグ
  • お客様の依頼内容
    ルーフライナーを張替えて質感をよくし
    シートは部分で色を変えたい。

素材

ルーフライナー
本来のファブリック(布地)のライナーにはアルカンターラを使用

シート
本来の型押し革をナッパレザー(我々はスムースレザーと呼ぶ)とアルカンターラを使用しコンビのシートを制作

Roofliner

Before After  

作業内容

トゥアレグはルーフライナーに付随して ピラーが7つあります。
全てのピラーもアルカンターラで 張替えることで、質感を変えることができます。

またピラーの形状によって縫い目を入れなければ張れない場合があります。今回は1部分のみに縫い目を入れてありますが、他はきれいに巻き込めました。

通常のルーフライナーに使用されているもの
張替え後のライナー
アルカンターラ

Other

ドアトリムの革の部分もシートと同様に制作したスムースレザーで張替え、リヤのドアトリムの灰皿部分には約0.4ミリに漉いた革で蓋を加工しました コンソールBOX蓋もスムースレザーで張替え

良く見ないと違いは分かりませんが、知っている方は納得

seat

レザー制作

本来の革シートの色をベースにやや赤みが強いベージュにし、質感はW12同様やわらかめなスムースレザーを牛9頭分制作しました。

仕上がった革とアルカンターラのベージュを組み合わせてW12スポーツ仕様のシートを作成しました。

W12のシートです
こちらを型にするため分解します

各ピースごとになるまで縫い目を解いていきます

各ピースから型を取り、同じピースを制作

     

Photo Gallery

最後に・・・

今回の依頼内容はシートを部分で色を変えたいとの事でしたが、色を変える事も迷われておりました。我々も正直色を変えることによってトゥアレグの完成されたイメージが崩れるのではと心配しておりましたが、内装に何か変化をつけたいと強く希望されておりましたのでこちらとしても何とか形にしたい。そう思って結果3カ月も悩み、ようやくひらめいたのがW12スポーツ仕様のベージュを1台作るということでした。

トゥアレグにはW12スポーツという限定車があります。
このモデルは世界で500台の限定生産で、日本に割り当てられるのはそのうちの100台だそうです。
内装は黒のみだそうです。

お客様がお持ちのW12のフロントシートから型をとらせていただき、リヤシートは当社で型を起こしました。ちなみに型にするために分解したフロントシートは限定100台のうちの1つです。普通でしたら限定100台のシートを型取りに使うなど考えられません。
これは何としても形にしなければとプレッシャーの毎日でした。その反面断ってしまいたいとも思うほど弱気な気持ちがあったのも事実です。
色彩を学び、異なる素材の組み合わせ、バランスは問題ないのかなど、素材やバランス感覚を養うのに様々なものを学びました。
そしてやればやるほど壁にぶち当たり…。
そして約1年。なんとか形にすることができました。それでも時間やクオリティーまだまだ反省点は山ほどありますが形にして気がづけた事がたくさんありました。

それとお客様が好きな色という事もあるのですが、ベージュを選んだ理由は車で家族旅行などに行かれるという事があったからなのです。ベージュは人の心を和ませ、温かい気持ちや穏やかにさせてくれる心理効果があるのです。もう少し落ち着いた雰囲気でまとめるのも良いのですが、用途を考えより明るい雰囲気を作りたかったので、あえてベージュを選んでみました。

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